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十河の米づくり

十河の中でも十川東町・十川西町は昔から水が豊富で水田が多く、1万年前の石器時代にも人が住んでいた、という記録も残っています。良質の水に加え米作りに適した土質で、田んぼ1反辺りの収穫量が多かったそうです。この田は日焼け知らずで、どんなに日照りが続いても水が出ていたそうです。このため十川のフジグランの辺りは、江戸時代松平藩の御用地米の田が広がっていました。県下でも有数の米どころだったため、戦時中は国に納める米の供出量が、県下で最高だったこともあるそうです。町ごと(各集落)に米蔵があったことからも、稲作が盛んだったことがうかがえます。


十河の水田

小学生レポート

米づくり

地域の方に協力していただき、秋にはおいしいお米を収穫することができました。

①もみだねの消毒

もみだねはただまくのではなく、消毒が必要です。稲にはいもち病やばか稲などの病気があります。このような病気から稲を守り、秋においしいお米をたくさん収穫するために、消毒をするそうです。薬の薄め方や薬につけておく時間など、気を付けることがたくさんありました。


②もみまき

次に消毒したもみだねを育苗箱にまきました。均等にまけるよう道具を使いながらていねいにまきました。そして、マルチというビニールの中で苗を育てました。丈夫な苗が育つには、むしむしとした環境が必要だそうです。ここでは、水の管理がとても大切になると、地域の方が教えてくださいました。


③田植え

7月1日に田植えをしました。この日のために、地域の方は春から田んぼを耕したり、肥料をまいたりと、様々な作業をしてくださいました。水の入った田んぼは、予想以上に歩きにくく、一歩前に進むのに一苦労でした。しかし、初めて入った泥の感触はとても気持ち良かったです。全て手作業で植えました。昔ながらの定規を使い、みんなでスピードを合わせて一本一本丁寧に植えていきました。小さな苗がこれからどのように成長していくのか、とても楽しみになりました。



稲の観察
田植えが終わり、毎週観察に行きました。私たちは「おいでまい」と「クレナイモチ」の2種類の稲を同じ田んぼで育てました。2つを比べると、クレナイモチの方は色が濃く、生長が早いことに気付きました。また、田んぼはカブトエビやオタマジャクシといった生き物のすみかになっていることを、改めて実感することができました。


④稲刈り

ついに10月21日、稲刈りをしました。ぼくたちがもみだねから育てた稲は、たくさんのお米を実らせました。5月に初めて触ったもみだねは小さかったのに、今では私たちの腰よりも高く成長していました。地域の方が、「一粒でも無駄にしてはいけないよ。米にはたくさんの神様がいるから、大切に刈り取るんだよ。」と教えてくれました。


香り祭り


十河香り祭り

11月29日、十河小学校で初めての「十河香り祭り」が開催されました。私たちが育てたおいでまいで作ったおにぎりと、クレナイモチで作ったお餅を販売しました。たくさんの地域の方が餅つきを手伝ってくれました。自分たちが育てたお米で作ったおにぎりやお餅は、今まで食べてきた中で一番だと感じました。そして、友達や来てくださった地域の方が、「おいしいね。」「いい味してるよ。」と笑顔で言ってくれました。もっともっとたくさんの人に私たちの育てたお米を食べてもらいたいと思いました。

まとめ

農家の方の苦労と思いを知って欲しい!

米づくりの活動を通して、今まで私たちが毎日食べてきたお米は、農家の方のたくさんの苦労と思いが詰まっていることが分かりました。本当に農業には多くの手間と時間が必要です。私たちの食事は、多くの人の力によって支えられているのです。また、一生懸命に育てると作物も、「おいしくなろう」とこたえてくれます。作物の力強さも感じ取ることができました。
私たちが農業から学んだことを多くの人に知ってほしいです。そのためにも、もっと多くの人においしいお米を食べてもらい、十河の土・水・人のすばらしさを感じ取ってもらいたいです。そして、農業の喜びやすばらしさを発信していきたいです。